funny

おかしい/滑稽な

新しいものも確かにあって

昔を思ってみてください。吐き気がするほど楽しいではないか。楽ではないか。生きているではないか。昔も一応、生きてたけども(川上未映子『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』より「午前四時」) 

けっきょく。変わってゆくのはいつだって環境ばかりでわたしはなにも変わっていないのかもしれない。いま偶然(必然でもいいけど)ここにいて、そこにいるひとがいて、それがわたしにぴったり合っている、あるいは合わせやすいというだけで、わたしはいいように変わったと錯覚してしまっているのかもしれない。あの頃は環境にからだを合わせられなかったというだけで世界はひどいと思い込んでいただけなのかもしれない。や、べつにどっちでもいいんですけど、なんやろね、この、うっとりできない感じ。気づかないほうがしあわせでいられることはたくさんあるけど。けど?

いまだに思いだす、きみの、朝の、や、朝じゃなかったけど、朝みたいな、ちょうど1年くらいまえ、ぜんぶを受け入れられて、見放されたようなわたしをあざやかに突き放す、そこにはため息も呆れ顔も悲しい笑いもなかった、最高に最高の、一回を、思いだす。空気のような期待と、めまぐるしくまわりつづけている時計と、夏。